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teenage flashback

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2012年 05月 05日

毎年恒例のBBQ。
今年は新メンバーの女の子2人も加えて総勢13名。
2人とも可愛い。
でも23歳という年齢を聞いた瞬間に俺は「これはありえねえな」と思う。
食い物じゃないとわかった瞬間の「ペッ」と吐き出す作業は食べ物でも女でも大差ない。

3台の車で出発。
5年前から知っている女の子に好意が滲み出て行くのが我ながら不思議に思う。
最近ミスチルの「cross road」がたまらなく好きなのだが、(今更ながら)ってやつが最近多い。

5年前、彼女は大学生で、俺は社会人だった。
当時何人かの友人から「お前、彼女と付き合っちゃえばいいじゃん」と言われた。
俺は女子大生なんてものはセックスの対象で、社会人の女の子だけが恋愛対象だと信じ込んでいた。

それにしても俺と彼女が行きも帰りも同じ車に乗っていたのは、今考えると大げさではなく運命だと思う。
3台分の1台に同席する確立を、普通はそう呼ばないのかもしれないが、俺は奇跡だと思う。
濃いめのメイクとレギンス越しの思ったよりふくよかな、彼女のふくらはぎのふくらみも魅力的に写った。

車の中では昨日鉄平とウォーキングの時に話した下らなすぎる話題を運転席の男にふってみた。

「女を二つに割ったら上と下どっちがいい?」

上には胸と口がある。
下には尻と穴がある。

「上下じゃなくて左右で割ってくれ、そしたら右を選ぶ」
と鉄平がわがままを言っていたので、それはだめだということをあらかじめその男に伝える。

「お前馬鹿だろ」という反応がなぜか嬉しい。
苦笑いをしつつ、そいつは俺や鉄平と同じようにやはり上を選ぶ。
その段になって聞こえた「本当に馬鹿だね」という彼女の声も、なぜか妙に記憶にある。

車に乗っている間、彼女は後部座席から身を乗り出して会話に加わってきた。
その時俺が座っている助手席のシートの肩口につかまる。
それが俺の肩との身体接触も兼ねた。
体温のぬくもりとともに好意を添えてくれているにちがいないと強引に結論付ける自分がいる。

BBQは毎年最高だから、今年も例に漏れず最高だった。
親友はいるけれど、仲間が少なかった俺にとって、彼らの存在に心からサンクスが言いたくなる。

本当にかけがえのない時間を過ごしたということは、帰り道の車中でわかった。
このまま家に帰ったら、寂寥感に包まれるという予感を感じて、胸にメランコリーが走る。
それは好きな人にそいつがなるんじゃねえかという合図に俺は思えた。

# by revengeandthanks | 2012-05-05 23:13

semスキン用のアイコン01大磯semスキン用のアイコン02

  

2012年 04月 28日

フェスに行くため大磯へ。
荷物は持って行きたくない。
今朝のランニング&ウォーキングで考え事はし尽くした。
1時間も電車に揺られるのに、何の娯楽もなしに過ごすには勇気がいる。
ここは読書しかない。

カーゴパンツはポケットが5つ。
残るポケットは両太腿脇にある2つ。
今読みかけの新書は入らなかった。
文庫だと何とか入ったので、とりあえず漱石の「こころ」を持っていく。
これで到着時間は変わらないが、時計さえ見なければ大磯まで早く着くことになる。

案の上思っていたよりも早く大磯に着く。
駅から会場まで歩いていこうと思っていたが、客足が乏しいのだろう。
楽々バスに乗ってロングビーチへ。

奴は渋滞にはまっているらしく、俺は駐車場で待ちぼうけ。
工場や観覧車のない海の向こうは曇り空でも充分美しい。
波の音も。
この音が人間を落ち着かせるのは、赤ちゃんが母親の腹の中にいる時に聞いていた音と同じだからだということを教えてくれたのは奴だったような気がする。

50分ほど経って奴が到着。
クラブイベントは5年ぶり。

会場に入ると、時代が服を着て歩いていた。
ファッション雑誌から飛び出してきたような若い男女と俺には隔たりがあった。
1ミリ単位で自分を磨いている人間たちと、1ミリぐらいどうでもよくなってそれがセンチばかりかメートル単位まで広がってしまっている男との違いか。
俺はすでに若者ではないのであり、メインストリームの交代はとうの昔に告げられていたことを現前する時代たちによって、やっとこさ知る。

2005年以来のシャーラタンズ。
2012年のシャーラタンズの方が素晴らしかった。
それなのにどこかで醒めている俺。
2005年よりも素晴らしい演奏をしたシャーラタンズに感慨を感じない2012年の俺。
定点観測的な見方で言えば、この7年間は俺を尖らせなかったということだろう。
丸くなるのと尖っていくのと、どちらがいいのか俺にはわからない。
ただ一つ言えるのは普通に過ごしていくとそうやって大人になっていくということだ。

俺はBPMが速過ぎるせいにして、奴はもっとストレートに「きらいだ」と言葉にして、芝生のスペースへ退去する。
ブルーシートを広げ、脱ぎ捨てたスニーカーを枕にしてあお向けになる。
視界はとたんに空と松だけになった。

俺はそこで奴が鉄平の家に泊まった時のことを聞いた。
キャプテン翼のネットゲームに一喜一憂している鉄平の話はいつ聞いても俺を笑わせる。
奴が夜中2時ごろに用を足すために起きた時、鉄平はカエルがひっくり返ったような姿勢でいびきをかいて寝ていたらしい。

久しぶりにデイナとも会う。
デイナは「~でしょ」という日本語の言い回しが何とも可愛い。
いつも女の子といるから女の子言葉なんだよね、と屈託のない笑顔が素敵なフィアンセに言われ、なるほどと思う。
大阪にいる外国人が関西弁を話すように、女の子といる外国人は女の子の話し言葉に染まっていくというわけだ。

帰りは4万円という破格の値段で購入した奴の格好いい外車に乗って近所まで送ってもらう。
i-phoneより安いじゃないかと言っていた俺だったが、車の中で色々なアプリを紹介してくれるデイナの話を聞いていると、車よりもi-phoneが高くてもいいのかもしれないと妙な錯覚を覚えた俺であった。

別れ際、奴に今日はどうだったか聞かれる。
音楽に心は揺れなかった。
でも今日はすごい収穫があった。

昔の俺にたくさん出会えたこと。
それによって、今の俺の立ち位置も炙り出されたこと。
そして信じられないことに、内面ではなく外面もこれから磨いていかねばなんて気持ちにもなっている。

# by revengeandthanks | 2012-04-28 18:11

semスキン用のアイコン01食堂>その他semスキン用のアイコン02

  

2012年 02月 26日

川崎競馬場に行く。
ここに来ると、場末という言葉の意味が辞書を開かずとも体感できる。

老人にはしっかりと死相が漂っている。

向こうから足を引きずりながらやってくる老人を見て俺はこう思う。

(ほとんど死んでるじゃねえか)、と。

食堂に入り、煮込みライスとビールを頼む。
割烹着のおばあさんから店の隅々までが昭和のままだ。
カフェやレストランは食堂に引けをとっていると思う。
少なくとも作品ではない料理に俺は安らぎを覚える。

煮込みを喰らう。
ビールが進む。
おしんこには塩が振ってあった。
料理人が試行錯誤の末にたどり着いた結果とはどうしても思えない。
それなのに、たまらなくうまい。
飾らない人間だけがもつ、陽の鈍感さに感じる愛しさのように、このおしんこがたまらなく愛しい。

周りは老人ばかり。
「ごちそうさん」
と出て行く客に割烹着のおばさんが
「いってらっしゃーい」
と送り出す。
行き先が冥土なのではないかとさえ思う。

久しぶりに馬券を購入。
9-11の馬連。
9は6着に、11は11着に散った。
競馬は見るもので、買うものではない。

# by revengeandthanks | 2012-02-26 18:23

semスキン用のアイコン01片腕のない男semスキン用のアイコン02

  

2012年 02月 18日

昨日は結局0時8分の終電で帰る。

職場から駅までの帰り道、器の小さい俺は誰かに会うことを期待した。
そしてその誰かに
「こんな遅くまで」
という一言を貰いたい衝動に駆られた。
自分の器の小ささに辟易する。

結局帰り道俺は誰にも出会うことなく、家路に着く。
コンビニで買ってきたビールとおしんこが夜飯。
よその学校ではあるが、俺を飲みに誘ってくれる校長がいる。
俺は密かにその人を尊敬しているのだが、彼に教えてもらった「永遠の0」という小説を読む。
その人は大変な読書家で、サシ飲みをしていた時に愛読書の話になり、俺は夏目漱石の「こころ」を、彼は「永遠の0」を挙げたのだった。

神風特攻隊の話。アマゾンでレビューが300を超えている。
ページをめくる手が止まらない。
酔いながら本を読むのもいいものだと思った。

酒の力が、完全に埋没していた中から、ある一点を探り当てて、現前に差し出してくる。
その点は、俺が幼い頃、父と浅草に行ったときのことだった。

浅草寺の付近で軍服に身を包みながら、一人の男が立っていた。
その男は片腕がなかった。
震えるほどの恐怖を覚えた俺は、父親の手を握りながら、その男が首からぶら下げている段ボールの文字を恐る恐る読んだ。

「わたしはせんそうでかたうでをうしないました。おかねをめぐんでください」

俺が生まれた昭和後期は戦争の息遣いがかろうじて届いていた、そんな時代だったのだろう。
あの片腕の男の話を、俺は今の子どもたちに語ってあげる必要があるような、そんな気がする。

# by revengeandthanks | 2012-02-18 20:45

semスキン用のアイコン01正月semスキン用のアイコン02

  

2012年 01月 01日

今年の蕎麦はいい蕎麦が打てた。
おみくじも大吉だった。
引く前から今年は最高の年になる、そんな気がしていた。
というより風向きは確実に存在するのだ。

おみくじを引いて神社から帰る道すがら、父親の年齢を聞いて一瞬耳を疑う。
自分が身勝手に生きた分、父との残りの日々は思いのほか少なくなっている。
ここ数年の、周りを顧みない身の振る舞いを後悔する。

昔から俺はそうなのだが、誰かがご飯を食べている場面を見ると無性に涙が出てくる。
この正月父が食事をとっている姿は俺の胸を締め付けた。
俺の体はその締め付けの反動を涙腺を緩ませることで取ろうとするから厄介だ。
なぜか俺はどうでもいい場面で目を赤くさせる。

年賀状を買いにコンビニまで歩いていた時にふと思った。
遠くまで行くことってそんなに大事なのだろうかと。

コンビニに向かう道中、朝日のまどろみを横切るスズメに、これが世界かと思う。

# by revengeandthanks | 2012-01-01 20:52

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